ひつじ探偵団

SNSで二人くらいの人がおもしろい!とつぶやいていたのでとても気になっていた映画。

ところがアマゾン限定で無念!と思ったら、そうだ、夫がプライム会員だった!と思い出し、アカウントを借りる。

 

その価値ある楽しい映画でした。まず、イギリス英語に鷲掴みにされ、すばらしいイギリスの田園風景。これがほんとうに美しい。そして、田舎の町並み。そして、探偵のひつじたちの素晴らしさ。

 

あまりに気に入ったので、帰宅後の息子にも見させ、私もほぼ二回連続で見たようなもんです。

 

字幕や吹き替えがAIだったらげんなりなところでしたが、どちらもちゃんの人の手によるものだったと思います。アマゾンなのにちゃんとしてる!

 

ひつじ探偵団

ひつじ探偵団

  • ヒュー・ジャックマン
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死の壁

養老孟司が「生死については、考えてもしょうがない」と言っているのを見て、今の自分には大変「刺さり」、「壁」シリーズからこちらを。

「バカの壁」もブームになったときに買ってなにがしかの感銘を受けましたが、内容は忘れました。もしかしたら、「怒り」はまだ対象を見てるけど、無関心は相手の存在が意識にも登ってないもっと悪い状態だ、というのをグラフで説明していたのがあの本かしら。その話は印象に残っているけれど、その出典はなんだったか。

 

さて、「死の壁」。今のAI時代、生きづらいなぁ、という感覚は、脳と身体がバラバラになってるからだな、とこの本を読んで思いました。情報など、「脳」で考えるようなものはどんどん早くなってるけど、身体は何も変わらない。人間には「身体がある」っていうのを意識しないといけないんだな、という気づき。ロケットを作ることはできても、ちっぽけな虫だって作れない。

「死」について考えることで安心して生きられる、というのがこの本のコンセプトだったようですが、果たしてそれが達成できたかどうかはともかく、「死」について考えるとき、養老孟司がついてる、と思ったらなんか安心感が得られたのは確かです。

 

彼が口述したことを編集者が本にしたタイプの著作ということもあり、とてもかみ砕かれてて読みやすい。また読み直せるように手元に置いておきたい。

 

 

 

世界史の中のパレスチナ問題

中東問題を専門としている友人からもらった本その1。分厚い新書でした。。。読み切った達成感よ。

ただ、例によって例のごとく、内容がちゃんと頭に入っているかと言えば、、、。

 

私はとにかく「イスラエル」がわからない、知りたいの気持ちで動いてましたが、彼女がくれた本のタイトルは「パレスチナ」。

 

皆さん、最近、パレスチナって言葉聞きますか?私が子供の頃は、「PLOのアラファト議長」という言葉を散々聞いたし、顔も思い出せます。何かの合意でだれかと握手していた写真も見たと思います(何の合意で握手の相手が誰かは、分かっていないひどさ)。

 

でも、正直今、「パレスチナ」って言葉は過去の言葉みたいになっていました。だから友達からこの本をもらってもピンと来なかったのです。

 

でも、その認識こそが、改めないといけないことなんだと、頭を殴られた気分です。「パレスチナ」からの視点で中東を見たことある??と。あの私の印象に残ってたアラファト議長の時から事態がどれほど後退してしまったことか。聞かなくなったからと言って「パレスチナ問題」がなくなった訳ではないのです。

 

人類史の中で見たらいつまでも解決しない領土争いですが、常にそこには暮らしている人がいる。そこを故郷としている人がいる。

 

それを忘れてはいけない。

 

 

 

看護師さんのメンタルがほしい

守るものが増え、自分の力だけではどうにもならないことばかりの世の中。もう、毎晩毎晩、考えても仕方ない不安な気持ちにがんじがらめになって、自分で勝手に暗くなる。不安になったって事態が解決する訳じゃない。それならば、一瞬でも長く機嫌よく明るく過ごした方がいいのに。分かっているのに、今度は、不安になってないといけないんでは、というよく分からない脅迫観念に飲み込まれ、結局もう最近の私はひたすら、考えても仕方ない不安に押しつぶされる日々でつらい。日の高い今でこうで、冬になったらどどうなっちゃうんだろう、と、これまたほんとにどうしようもないことを考えてしまう。日が高い今を楽しむことさえできなくなってしまっている。

 

それをどうにかしたくて、看護師さんのメンタルを学べる本はないかと、図書館の電子書籍を検索して出会った本。「看護師を目指したい人向け」ということでしたが、私はこれを読んで看護師さんを目指したい気持ちにはなれませんでした。

当初の目的であった看護師さんの強靱そうなメンタルのヒントも得られませんでした。看護師さんも同じ人間で、弱さもクヨクヨもある。それを乗り越えてこられたのは、職場や同業とのおしゃべり。そして、失敗を乗り越えていく経験。

私は子育て13年なのに、あれも不安、これも不安。どんどんメンタル弱くなってます。ああ、肝っ玉母ちゃんになりたい。肝っ玉母ちゃんに守られたい。この作者の宮子さんとおしゃべりしたい。

 

 

ハイファに戻って

イスラエルの気持ちが分からない。 いっときはイスラエルに行ってみたくて、「地球の歩き方」を買ったこともあったのに。

 

ということで、「ユダヤ人の歴史」を読んだり、この地域の安全保障に詳しい友人に聞いてみたり。そしてこの友人がくれた二冊のイスラエル・パレスチナの本を読んでいる中で紹介されていたのがこの小説。そういうところで紹介されているものはすぐに読むタイプです。

 

ほんとに、これを邦訳してくれてありがとう、というのが読み始めの感想。パレスチナの小説が日本語で読めるなんて本当にすごい。そして、読み終わった今は正直つらすぎて、収録されている他の短編を読むことはできません。

 

でもどんな地政学の本よりも、この地域の暗く重い現実をあぶりだしてくれます。どの本よりも理解できるようになると思います。イスラエルにはイスラエルの正義があり、パレスチナにはパレスチナの正義がある。武力が「正解」になってしまう世界。

 

読むのはつらいですが、多くの人に読んでほしい本です。

***

後日。結局全部読みました。アラブ文学の翻訳は初めて読んだと思いますが、翻訳特有の読みにくさが全くなく、純粋に物語に没入できます。そしてあとがきに引用されているパレスチナ難民の手記も含めて読むと、上では「イスラエルの正義」と書いたものが果たして存在するのか、という気持ちになってしまいます。土地を巡って戦うのが人類の悲しい歴史ですが、そこには血の通う同じ人間がいる、ということがどうしてこんなにも軽んじられてしまうのか。

 

 

彬子女王

私は、皇室の方がエッセイを新聞に書いていた(しかも、朝日新聞にも載っていたなら読んでいてもおかしくないはず)なんて全く知りませんでした。しかも、大学で教鞭を取られているなんて。

 

衝撃的なタイトルだけにずっと気になっていたものの飼わずにいましたが、友人にこの前の作品となる英国留学記が面白かったと言われ、ならば、とこちらの方を買う。ちなみに、市の地域振興券みたいなやつは私は図書カードにしており、この本を買って使い切りました。

 

「私の周りは事件が起きる」という帯に期待を膨らませましたが、そんなに言うほどの事件は起きません(起きてたら、ほんとに事件です)。

皇室の人も普通の人なんだな(ただし、常に側衛さんがついている)、でも、いろいろ普通じゃないな、ということ、彬子女王は素晴らしい活動を(公務以外でも?)されているということが分かるエッセイですが刺激的な皇室暴露話みたいなのはない。それと、やっぱり皇室の方には京都が似合うんだな、と今平行して源氏物語を読んでいるだけに、思います。

 

ま、何が衝撃って、お写真から20代くらいの方だと思って読んでいたのに、私と生まれ年が一緒でしたね。。。なんと。。。

 

 

 

カルメン

「カルメン」に小説があるなんて知りませんでした。

いつも次男が、学童から帰る途中でトイレに行きたがるので、図書館にしょっちゅう行くのですが、いつも借りずに申し訳ない。

で、いつものように急いでトイレに向かう途中にふと目に入ったのが「カルメン」の四文字。

小説があるんだ!と。

借りてみて、訳者が大学のときに授業が好きだった先生だったことにもびっくり。こういう偶然の出会いはうれしい。

あと少し読んだら終わるなー、というところでタイムアップ。でも寝床でもう少し読みたい気分。

そんなときに!

そんなときにこそ、電子書籍の貸し出しです。違うバージョンのものでしたが、図書館から電子書籍版を寝床で借りて、続きを読み、読了。

こんな素敵な展開。

しかも、違う訳者のバージョンを読むのもまた一興。そういう翻訳文学の楽しみ方もあるぐらいですしね。

すぐに読み終わる短編ですが、カルメンたちが自在に操るいくつもの言語が楽しくて。これを原著(フランス語)で、いろんな言語が入り乱れる描写を読むのはさぞ面白いだろうなぁ、とそれこそ大学の精読の授業を想像してみたり、ジプシーの世界史に思いを馳せてみたり。

短編ながら、かなり読み応えがあり、あーほんと出会えてよかった!

 

追記。更に短い「タマンゴ」も壮絶で読み応えあり、授業で読むのにぴったりの内容でした。フランスの歴史の一側面。