- 作者: マリーナ・レヴィツカ,青木純子
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2010/08/20
- メディア: ペーパーバック
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- 840円
タイトルにびっくりして書評の中身を見たのですが、うん、面白そう。
イギリス文学賞を受けただけあり、テンポのある文章、畳みかけるボケ・ツッコミの連続で飽きさせない。しかし本作の真髄は、元エンジニアの父が新妻の元亭主に勧められて書く論文「ウクライナ語版トラクター小史」である。…大真面目な論文が本作の物語文脈におかれると、えも言われぬユーモアを発揮する。
(朝日新聞9月19日(日)より)
もう一冊は、
- 作者: 山崎将志
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2010/04/09
- メディア: 新書
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- 893円
別のところで最近「残念な人」というときの「残念」について思いを巡らせていたのですが、
(というほど分析もできなかったけれど)、この著者の言う(と記事に書いてあった)説明の仕方にナルホドと思ったので、引用。
「残念」というのは、いまの時代を象徴するキーワードなのかもしれない。やる気も能力もあるのに、仕事がうまくいかない人を「残念な人」と著者は呼ぶ。…だが、サラリーマン社会の残念ケースにとどまらず、実は「残念」は日本社会そのものである。いまや日本が「残念」なのだ。
(同上)
私が最近の「残念」という言葉になんとなくいい気持ちがしなかったのは、この言葉を使って人を評するとき、「上から目線」な感じがあるからだということに、これを読んで気づきました。
「アイツ、やる気もあるし、能力もあるれけど、結果がなー」
とか言うってとってもエラそうです。
それを「残念」という一語で言えちゃう辺りが、この言葉のマジックであり、嫌な気分の源だとわかりました。