エデンの東

  • 966円


首を長くして待っていた、エデンの東の続き、3巻と4巻が出ました。
ものすごい勢いで読み終えました。
はぁ、本当に流麗な翻訳で、どうしたらこんなうまい翻訳ができるんだろう
とうっとりしてしまいました。
時間があったら、英語と比べて精読したいところです。


で、話自体も面白く、「父と子の物語」というのがようやく最後の方で理解できました。
それまでは私にとってはキャシーとリーの物語として映っていました。


そう、リーです、リー。
この中国系アメリカ人の存在は、別に私自身が東洋人で、
アメリカ文学の中に登場してくる東洋人だから肩入れをして読んだ、
というわけではなく、この物語の中でとっても重要な役割を担っていると思います。
どうして、スタインベックはこんなにもこの東洋人に重大な役割を担わせたのか。
それが不思議で不思議で仕方ありません。


不思議といえば、語り手として、ジョン・スタインベックがちらちら登場するのですが、
正直、この物語の語り手としてスタインベックを登場させる必要はあまりなく、
どうしてそういうスタイルにしたのかが謎でした。
もちろん、自伝的作品だから、という理屈はわかりますが、それにしても。


また土屋先生の翻訳が出たら読もうっと。