最近読んだ(でいる)本


おっぱいとトラクター (集英社文庫)

おっぱいとトラクター (集英社文庫)


この前買った本。
多分この本のユーモア部分は原語(英語)でないと面白さが半減してしまうんだろうなぁ、と思います。
日本語で見るとあんまし笑えないけれど、多分英語だったら面白く感じたろうな、と随所で思いました。
でもこの小説をちゃんと理解して、笑って読めるほどの英語力はなし。


第二次世界大戦のときのウクライナ人がどんな目に遭ったか、を知ることができたのが一番の収穫な気がします。
自分の国が受けた被害やホロコーストのことはよく聞くけれど、他の国の人々だってみんな戦争の被害者です。


むしろ、久しぶりに井上作品を読んで、井上ひさしの文章のもつパワーに改めて魅了されました。


吉里吉里人(上) (新潮文庫)

吉里吉里人(上) (新潮文庫)


翻訳ものと比べてはいけないのはわかっていますが、直後に読んでいるのでどうしても比べてしまう。
ユーモアも、それを語るリズムも素晴らしい。


この作品でも上記作品における「ウクライナ語版トラクター小史」にあたる、
小説中の大真面目な論文(教本)が登場しますが、その緻密さの面もこちらに軍配。


まだ上巻の前半というところですが、これは一気に中・下までいけそうです。