Story Seller

Story Seller (新潮文庫)

Story Seller (新潮文庫)


前に気になったけど買わずにいて、再会したので購入した本。


現代作家の本を全然読まないので新規開拓に、と思って。



そして、結局現代はやっぱりミステリ的なものが人気なのだろう、
という安易な結論にたどり着いてしまった。



人が殺されたりとか、素人探偵が出てきたりとか、中学生がいじめにあったりとか、父親から性的虐待を受けたりとか、恐ろしいストーカー行為を受けたりとか、残忍な描写があったりとか、妻や恋人が死んだりとか、物語をもう一人の側から見たらあらトリッキーとか、そういうのが苦手な人には薦められないように思いました。


このいずれにも当てはまらなかった、という意味で、私は
近藤史恵プロトンの孤独」が一番よいと思いました。
ま、多くの話は上のような経過を経つつも最後には「救い」があったのでまぁいいのですが。


文体としては、佐藤友哉の軽快な感じが好きでした。
(そして同年齢であり、同級生と読み方は違うけど漢字が同じというところも親近感を覚える。)


続編が二冊出ているようですが、なんだかんだ言ってまた買っちゃうんだろうなぁ。
表紙にあった「読み応えは長篇並、読みやすさは短篇並」という謳い文句は確かにその通りだったので。